マットレス選びで見落としがちなのが「厚さ」という要素です。寝心地や耐久性に直結する厚さは、体重や使用環境によって最適な数値が異なります。薄すぎると底つき感が生じ、厚すぎると取り扱いが困難になることも。本記事では、マットレスの厚さが重要な理由から、厚さ別の特徴、体重や素材、ベッドフレームとの相性まで詳しく解説します。快適な睡眠環境を整えるための参考にしてください。
マットレスの厚さが睡眠の質を左右する理由

マットレスを選ぶ際に多くの方が重視するのは、素材の種類や硬さ、価格帯ではないでしょうか。しかし実際には「厚さ」も非常に重要な選択基準となります。なぜなら厚さによって体圧分散性能や耐久性が大きく変わるからです。ここでは、マットレスの厚さがなぜ重要なのかを詳しく説明していきます。
体圧分散と底つき感の関係
マットレスの厚さが不足していると、体の重みでマットレスが沈み込みすぎてしまいます。その結果、床やベッドフレームの硬さを体で感じてしまう「底つき感」が発生するのです。特に腰や肩など体重が集中する部分では、この底つき感が顕著に現れます。
底つき感があると体圧が分散されず、特定の部位に負担が集中します。これにより朝起きたときに体の痛みを感じたり、睡眠の質が低下したりする原因となるでしょう。適切な厚さのマットレスを選ぶことで、体圧を均等に分散させることができます。
厚さと耐久性の関係性
マットレスの厚さは耐久性にも影響を与えます。薄いマットレスは使用する素材の量が少ないため、へたりやすい傾向にあるのです。毎日同じ場所に体重がかかることで、徐々にクッション性が失われていきます。
一方で厚みのあるマットレスは、複数の層で構成されていることが多いです。荷重が複数の層に分散されるため、特定の部分だけが劣化することを防げます。長期間にわたって快適な寝心地を維持したい場合は、ある程度の厚さが必要といえるでしょう。
使用環境による適切な厚さの違い
マットレスの適切な厚さは、使用環境によっても変わってきます。床に直接敷いて使う場合と、ベッドフレームの上で使う場合では求められる厚さが異なるのです。また、一人暮らしの部屋で収納性を重視する場合と、寝室専用の部屋で使う場合でも選ぶべき厚さは変わります。
さらに体格や体重によっても必要な厚さは変化します。体重が重い方が薄いマットレスを使うと、底つき感が生じやすくなるでしょう。反対に体重が軽い方であれば、厚すぎるマットレスは必要以上に沈み込んで寝姿勢が崩れる可能性があります。
通気性と厚さの関係
マットレスの厚さは通気性にも関係しています。厚みのあるマットレスは空気の層が多くなるため、一般的に通気性が確保されやすい傾向にあるのです。ただし素材や構造によって通気性は大きく異なります。
薄いマットレスを床に直接敷いて使用すると、湿気がこもりやすくなります。カビやダニの発生リスクが高まるため、定期的に立てかけて乾燥させる必要があるでしょう。通気性を考慮したマットレス選びでは、厚さだけでなく素材の特性も確認することが大切です。
マットレスの厚さ別に見る特徴と最適な使い方

マットレスは厚さによって特徴や用途が大きく異なります。5cm以下の薄型から25cm以上の厚型まで、それぞれに適した使い方があるのです。自分の生活スタイルや体格に合った厚さを選ぶために、各厚さの特徴を把握しておきましょう。ここでは厚さ別にマットレスの特徴と最適な用途を解説していきます。それぞれのメリット・デメリットを理解することで、後悔のないマットレス選びができるはずです。
厚さ5cm以下のマットレストッパー
厚さ5cm以下のマットレスは、一般的に「マットレストッパー」や「オーバーレイ」と呼ばれています。単体で使用するのではなく、既存のマットレスや敷布団の上に重ねて使うことを想定した製品です。寝心地の改善や既存寝具の延命が主な目的となります。
マットレストッパーの最大のメリットは、今使っている寝具を買い替えずに寝心地を向上させられる点です。新しいマットレスを購入するよりもコストを抑えられます。また、軽量でコンパクトなため収納や持ち運びも容易でしょう。
一方でデメリットとしては、単体での使用には適さないことが挙げられます。体重を十分に支えるクッション性がないため、床に直接敷くと底つき感が発生します。あくまで補助的なアイテムとして位置づけておくべきです。
マットレストッパーは以下のような方に適しています。
- 現在のマットレスの硬さを調整したい方
- へたってきた寝具をもう少し使い続けたい方
- 旅行や出張時に携帯したい方
- 来客用として保管しておきたい方
価格帯は数千円から2万円程度のものが多く、手軽に試せる点も魅力といえるでしょう。
厚さ7〜8cmのマットレス
厚さ7〜8cmのマットレスは、単体使用と重ね使いの両方に対応できる汎用性の高いサイズです。体重が軽めの方であれば単体で使用することも可能でしょう。一方で体重が重めの方の場合は、敷布団やマットレスの上に重ねて使う方が快適です。
この厚さの製品は折りたたみタイプが多いことも特徴です。三つ折りにしてコンパクトに収納できるため、ワンルームなど収納スペースが限られた部屋でも使いやすいでしょう。日中は押し入れやクローゼットに収納し、夜だけ広げて使うというライフスタイルに適しています。
また、ゲスト用の寝具としても重宝します。普段は収納しておき、来客時だけ出して使うという使い方ができるのです。軽量なため一人でも簡単に準備や片付けができます。
ただし注意点もあります。体重60kg以上の方が単体で使用すると、底つき感を感じる可能性があるでしょう。特に横向き寝の方は肩や腰が沈み込むため、床の硬さを感じやすくなります。長期間の使用ではへたりやすい点も考慮が必要です。
価格帯は1万円から3万円程度のものが中心となっています。コストパフォーマンスを重視する方には適した選択肢でしょう。
厚さ10cm前後のマットレス
厚さ10cm前後のマットレスは、単体使用を前提とした製品の入門的なサイズです。ある程度の体圧分散性能と耐久性を備えており、一般的な体格の方であれば快適に使用できます。床に直接敷いて使う場合でも、底つき感を感じにくいでしょう。
このサイズの最大の特徴は、バランスの良さにあります。薄すぎず厚すぎないため、さまざまな使用環境に対応可能です。ベッドフレームの上でも床置きでも問題なく使えます。三つ折りタイプも存在するため、収納性を重視する方にも選択肢があるのです。
体圧分散の観点からは、体重50〜70kg程度の方に適しています。この体重範囲であれば、マットレスが適度に沈み込んで体のラインにフィットするでしょう。寝返りもスムーズに打ちやすく、睡眠の質を維持できます。
耐久性に関しては、5年程度の使用が目安となります。素材の品質や使用頻度によって前後しますが、毎日使用する場合はこの程度を見込んでおくべきでしょう。定期的なローテーションを行うことで寿命を延ばすことができます。
価格帯は2万円から5万円程度が一般的です。初めてマットレスを購入する方の入門モデルとして人気があります。
厚さ12〜14cmのマットレス
厚さ12〜14cmのマットレスは、本格的な単体使用を想定したスタンダードなサイズです。十分なクッション性と体圧分散性能を備えており、幅広い体格の方に対応できます。特にウレタンマットレスではこの厚さが主流となっています。
この厚さになると、複数の層で構成された製品が増えてきます。表面には柔らかい低反発素材、中間には高反発素材、底面にはサポート層といった多層構造です。それぞれの層が異なる役割を果たすことで、総合的な寝心地が向上します。
体重70〜80kg程度の方でも快適に使用できるのが大きな特徴でしょう。腰痛持ちの方や寝起きに体の痛みを感じやすい方にも適しています。適度な沈み込みと反発力のバランスが取れているため、自然な寝姿勢を維持しやすいのです。
デメリットとしては、折りたたみが難しくなる点が挙げられます。厚みがあるため三つ折りにしても嵩張ります。収納スペースに余裕がない場合は検討が必要でしょう。また重量も増すため、一人での移動や取り扱いが大変になることがあります。
価格帯は3万円から7万円程度が中心です。品質と価格のバランスが良い製品が多く存在します。
厚さ15〜18cmのマットレス
厚さ15〜18cmのマットレスは、高い体圧分散性能と耐久性を兼ね備えた中上位モデルに多いサイズです。ウレタンマットレスの上位モデルや、一部のポケットコイルマットレスがこの厚さに該当します。快適な睡眠環境を追求する方に適した選択肢といえるでしょう。
この厚さのマットレスは、複雑な多層構造を採用していることが一般的です。表層には体にフィットする柔らかな素材を配置します。中間層には体をしっかり支える高密度素材を使用するのです。底層には耐久性を高めるための硬めの素材を採用しています。
体重80kg以上の方でも安心して使用できる厚さとなります。十分なクッション性があるため、底つき感を感じることはほとんどありません。長時間同じ姿勢で寝ていても体への負担が軽減されます。
ベッドフレームとの組み合わせを前提とした設計が多いのも特徴です。床に直接敷いて使用することも可能ですが、通気性の確保のためにはフレームの使用が推奨されます。湿気対策として定期的な陰干しも必要でしょう。
持ち運びや収納には工夫が必要となります。重量が増すため移動時には二人以上で作業することが望ましいです。価格帯は5万円から10万円程度が目安となっています。
厚さ20cm前後のマットレス
厚さ20cm前後のマットレスは、高級モデルやコイルマットレスに多いサイズです。ホテルのベッドで使用されているマットレスもこの厚さが一般的でしょう。最高クラスの寝心地を提供することを目的とした製品が多く存在します。
この厚さになると、コイルスプリングを内蔵した製品が主流となります。ポケットコイルやボンネルコイルといったスプリング層に加え、複数のクッション層で構成されているのです。それぞれの層が有機的に連携し、快適な睡眠環境を実現します。
体格や体重を問わず、幅広いユーザーに対応できることが最大の強みです。体重100kg以上の方でも十分なサポート力を発揮します。カップルで使用する場合も、お互いの動きが伝わりにくい製品が多いでしょう。
耐久性にも優れており、10年以上の使用に耐える製品も珍しくありません。初期投資は大きくなりますが、長期的に見ればコストパフォーマンスが良い場合もあるのです。定期的なメンテナンスを行えばさらに寿命を延ばせます。
ただしベッドフレームの使用が必須となります。床に直接敷くと通気性が確保できず、カビが発生するリスクがあるでしょう。フレームの耐荷重にも注意が必要です。価格帯は7万円から20万円以上と幅広く設定されています。
厚さ25cm以上の高級マットレス
厚さ25cm以上のマットレスは、最高級クラスの製品に見られるサイズです。有名ブランドのフラッグシップモデルや、高級ホテルで採用されている製品がこれに該当します。究極の寝心地を追求したい方や、睡眠の質に徹底的にこだわる方に適した選択肢です。
この厚さのマットレスは、圧倒的なボリューム感と存在感があります。寝室のインテリアの主役となる存在といえるでしょう。見た目の高級感だけでなく、実際の寝心地も最高クラスを実現しています。
複雑な多層構造を採用している製品がほとんどです。コイル層だけでも二重構造になっている製品もあります。表面には天然素材を使用している高級モデルも存在するのです。羊毛やカシミヤといった素材が使われることもあります。
どのような体格や体重の方でも快適に使用できます。体圧分散性能は最高レベルであり、朝までぐっすり眠れるでしょう。寝返りの際も体が自然に動き、睡眠が妨げられることがありません。
注意点としては、ベッドフレームの高さとの兼ね合いがあります。マットレスが厚いため、全体の高さが予想以上になることがあるのです。購入前に部屋のスペースやフレームとの相性を確認しておきましょう。価格帯は20万円から50万円以上となっています。
厚さ以外の要素も考慮すべきケース
マットレスの厚さは重要な選択基準ですが、厚さだけでは判断できない場合もあります。同じ厚さでも素材の密度や品質によって寝心地は大きく異なるからです。ここでは厚さ以外に考慮すべき要素について解説しましょう。
まず素材の密度が挙げられます。ウレタンマットレスの場合、高密度の製品は体をしっかり支えます。低密度の製品は軽量ですがへたりやすい傾向があるのです。同じ10cmの厚さでも、密度によって実質的なサポート力は異なります。
次に層の構成も重要です。単一素材で構成されたマットレスと多層構造のマットレスでは、同じ厚さでも性能が異なります。多層構造の製品は各層が異なる役割を果たすため、総合的な寝心地が向上するでしょう。
コイルの種類や品質も見逃せません。コイルマットレスの場合、コイルの数や配列が寝心地に影響します。同じ20cmの厚さでも、コイルの品質によって体圧分散性能は変わってくるのです。
最後に通気性も考慮すべき要素です。厚みがあっても通気性が悪いと蒸れやすくなります。素材の特性や構造を確認し、自分の使用環境に適した製品を選ぶことが大切でしょう。
体重別に見る最適なマットレスの厚さの目安

マットレスの厚さ選びで見落としがちなのが体重との関係です。体重が重い方が薄いマットレスを使うと底つき感が生じ、体が十分に休まりません。反対に体重が軽い方に厚すぎるマットレスは必要以上に沈み込みを生じさせます。ここでは体重別に最低限必要なマットレスの厚さの目安を紹介しましょう。
体重40kg以下の方は、厚さ7〜10cm程度のマットレスでも快適に使用できます。体重が軽いため沈み込みが少なく、薄めのマットレスでも十分なサポートを得られるでしょう。ただし柔らかすぎる素材は避けた方が無難です。
体重40〜55kgの方には、厚さ10〜12cm程度がおすすめです。この体重帯であれば多くの製品で快適な寝心地を得られます。折りたたみタイプのマットレスも選択肢に入るでしょう。
体重55〜70kgの方は、厚さ12〜15cm程度を目安にしてください。日本人の平均的な体重帯に該当するため、選択肢が豊富にあります。素材や好みの寝心地に応じて選べる範囲が広いでしょう。
体重70〜85kgの方には、厚さ15cm以上のマットレスが適しています。十分な厚さがないと底つき感が生じる可能性があるのです。コイルマットレスを選ぶ場合はこの厚さ以上が望ましいでしょう。
体重85〜100kgの方は、厚さ18cm以上を選ぶことをおすすめします。体重を支えるためには十分なクッション性と耐久性が必要です。高密度素材を使用した製品を選ぶと長持ちします。
体重100kg以上の方は、厚さ20cm以上のマットレスを検討してください。特にコイルマットレスは体重をしっかり支えてくれるでしょう。耐久性の高い製品を選ぶことで長期間快適に使用できます。
以下の表は体重別の推奨厚さをまとめたものです。
| 体重 | 推奨される最低厚さ | おすすめの素材タイプ |
| 40kg以下 | 7〜10cm | ウレタン(中〜高反発) |
| 40〜55kg | 10〜12cm | ウレタン全般 |
| 55〜70kg | 12〜15cm | ウレタン・コイル全般 |
| 70〜85kg | 15cm以上 | 高密度ウレタン・コイル |
| 85〜100kg | 18cm以上 | 高密度ウレタン・コイル |
| 100kg以上 | 20cm以上 | コイル・高密度ウレタン |
この目安はあくまで参考値であり、個人差があることを理解しておきましょう。実際に店舗で試し寝をすることで、自分に合った厚さを見つけることができます。
素材別に見るマットレスの適切な厚さの基準

マットレスの素材によって、適切な厚さの基準は異なります。ウレタン素材とコイル素材では、同じ寝心地を得るために必要な厚さが変わってくるのです。素材ごとの特性を理解することで、より的確な厚さ選びができるようになります。ここでは主要な素材別に厚さの目安を解説していきます。
ウレタンマットレスの適正な厚さ
ウレタンマットレスは現在最も普及している素材のひとつです。低反発タイプと高反発タイプに大別され、それぞれ適切な厚さが異なります。製品選びの際は反発性能と厚さの両方を確認することが重要でしょう。
低反発ウレタンマットレスの場合、厚さ10cm以上が望ましいとされています。低反発素材は体が沈み込みやすい特性があるためです。厚さが不足していると底つき感が生じやすくなります。体重が重めの方は12cm以上を目安にすると良いでしょう。
高反発ウレタンマットレスは、厚さ8cm以上から単体使用が可能です。高反発素材は沈み込みが少ないため、薄めでも十分なサポート力を発揮します。ただし体重70kg以上の方は10cm以上を選ぶことをおすすめします。
ウレタンの密度も厚さ選びに影響します。高密度ウレタン(30D以上)であれば、やや薄めでも十分な耐久性があるのです。低密度ウレタン(25D以下)の場合は、厚めの製品を選んだ方が長持ちします。
以下はウレタンマットレスの密度と厚さの関係性をまとめた表です。
| 密度 | 単体使用の最低厚さ | 耐久性の目安 |
| 20D以下 | 12cm以上 | 2〜3年 |
| 20〜25D | 10cm以上 | 3〜5年 |
| 25〜30D | 8cm以上 | 5〜7年 |
| 30D以上 | 7cm以上 | 7〜10年 |
通気性に関しては、厚みが増すほど湿気がこもりやすくなる傾向があります。ウレタンは吸湿性があるため、定期的な陰干しが必要となるでしょう。通気性を重視するなら、オープンセル構造の製品を選ぶことをおすすめします。
コイルマットレス(スプリングマットレス)の適正な厚さ
コイルマットレスは内部にスプリングを使用した伝統的なタイプです。ポケットコイルとボンネルコイルに分類されます。コイル層の厚さに加えてクッション層も必要なため、全体の厚さは自然と大きくなる傾向があります。
ポケットコイルマットレスは、一般的に厚さ18cm以上の製品が多いです。個々のコイルが独立して動くため、体圧分散性能に優れています。厚さ20cm前後の製品であれば、ほとんどの方が快適に使用できるでしょう。
ボンネルコイルマットレスは、厚さ15cm程度から選択肢があります。コイルが連結している構造のため、ポケットコイルより薄く仕上げることが可能なのです。ただし振動が伝わりやすいという特性があります。
コイル数も厚さ選びの参考になります。コイル数が多い製品はより細かく体を支えられます。一般的にシングルサイズで500個以上のコイルがあれば十分でしょう。高級モデルでは1000個を超える製品もあります。
クッション層の厚さも重要なポイントです。コイル層だけでなく、表面のクッション層が充実している製品を選びましょう。クッション層が薄いとコイルの硬さを感じやすくなります。総厚の中でクッション層が5cm以上あると快適です。
耐久性の面では、コイルマットレスは長持ちする傾向があります。適切なメンテナンスを行えば10年以上使用できる製品も珍しくありません。定期的なローテーションでさらに寿命を延ばせるでしょう。
ファイバーマットレスの適正な厚さ
ファイバーマットレスは樹脂製の繊維を編み込んだ新しいタイプの素材です。通気性に優れ、水洗いが可能という特徴があります。近年人気が高まっている素材ですが、厚さ選びには特有の注意点があるのです。
ファイバーマットレスの場合、厚さ8〜10cm程度が主流となっています。素材の特性上、あまり厚くすると重量が増して取り扱いが困難になるためです。単体で使用する場合は厚さ10cm以上を選ぶと良いでしょう。
この素材は硬めの寝心地が特徴です。体が沈み込みにくいため、同じ厚さでもウレタンより底つき感が少なく感じられます。体重70kg程度までの方であれば、厚さ8cmでも快適に使える場合があるのです。
ファイバーマットレスを選ぶ際は、芯材の硬さと表層の柔らかさのバランスを確認しましょう。表層にウレタンやわたが使われている製品は、より体にフィットしやすくなります。芯材だけのシンプルな構造の製品は硬めに感じる傾向があります。
耐久性については、ウレタンより長持ちする傾向があります。へたりにくい素材特性があるためです。ただし高温環境には弱いため、直射日光を避けて使用することが大切でしょう。
ベッドフレームとの組み合わせで選ぶマットレスの厚さ

マットレスの厚さはベッドフレームとの相性も考慮する必要があります。フレームの種類によって適切なマットレスの厚さが異なるのです。高さや安全性、使いやすさを考慮した厚さ選びをすることで、快適な寝室環境を実現できます。ここではフレームのタイプ別に最適なマットレスの厚さを解説しましょう。
ロフトベッド・二段ベッドに適したマットレスの厚さ
ロフトベッドや二段ベッドでは、安全性の観点からマットレスの厚さに制限があります。厚すぎるマットレスを使用すると、柵を越えて落下するリスクが高まるのです。特に子どもが使用する場合は細心の注意が必要となります。
一般的にロフトベッドや二段ベッドには、厚さ10〜15cm程度のマットレスが推奨されています。この厚さであれば安全柵の高さを確保しながら、快適な寝心地も得られるでしょう。メーカーの推奨厚さを必ず確認してください。
薄めのマットレスを使う場合は、素材選びが重要になります。高密度ウレタンや高反発素材を選ぶことで、厚さが薄くても十分なサポート力を得られるのです。低密度の素材は底つき感が生じやすいため避けた方が良いでしょう。
通気性も重要なポイントです。ロフトベッドは天井に近く、熱がこもりやすい傾向があります。通気性に優れたファイバーマットレスやオープンセル構造のウレタンマットレスがおすすめです。
重量も考慮すべき要素となります。高い位置での取り扱いになるため、軽量な製品を選ぶと便利です。シーツ交換やマットレスのローテーションが楽になるでしょう。
以下は子どもの年齢別に推奨されるマットレス厚さの目安です。
| 年齢 | 推奨厚さ | 備考 |
| 未就学児 | 5〜8cm | 柵の高さを十分確保 |
| 小学生 | 8〜12cm | 体重に応じて調整 |
| 中学生以上 | 10〜15cm | 大人と同様の基準 |
すのこベッド・脚付きベッドに適したマットレスの厚さ
すのこベッドや脚付きベッドは、マットレスの厚さ選びに比較的自由度があります。床面との間に空間があるため通気性が確保されており、厚めのマットレスでも問題なく使用できるでしょう。ただしフレームの耐荷重には注意が必要です。
この種類のフレームには、厚さ15〜25cm程度のマットレスが適しています。十分な厚さがあることで、快適な寝心地と適切なベッドの高さを両立できます。起き上がりやすい高さになるのもメリットです。
すのこベッドの場合、すのこの板の間隔も確認しておきましょう。間隔が広すぎると薄いマットレスでは凹凸を感じることがあります。厚さ15cm以上のマットレスであれば、すのこの影響を受けにくいでしょう。
脚付きベッドは総重量にも気を配る必要があります。マットレスが重すぎると脚に負担がかかるのです。特に一本脚タイプのフレームでは、耐荷重の範囲内で選ぶことが大切となります。
通気性の良いフレームであっても、定期的なマットレスのメンテナンスは必要です。月に一度程度はマットレスを立てかけて風を通しましょう。これによりカビやダニの発生を防ぐことができます。
ローベッド・フロアベッドに適したマットレスの厚さ
ローベッドやフロアベッドは床に近い位置で眠るスタイルのフレームです。部屋を広く見せる効果がありますが、マットレスの厚さ選びには注意が必要となります。薄すぎると立ち上がりにくく、厚すぎると全体の高さが上がってしまうのです。
この種類のフレームには、厚さ18〜25cm程度のマットレスがおすすめです。ある程度の厚さがあることで、起き上がりやすさを確保できます。膝や腰への負担も軽減されるでしょう。
ローベッドは床面との距離が近いため、通気性の確保が重要となります。床から湿気が上がってくる可能性があるのです。通気性に優れた素材を選ぶか、除湿シートの併用を検討しましょう。
フロアベッドで床に直接マットレスを置く場合は特に注意が必要です。マットレスの底面に湿気がこもりやすくなります。すのこ板を敷いてから使用することで、この問題を軽減できるでしょう。
インテリア性を重視するローベッドでは、マットレスの厚さがデザインに影響することもあります。フレームとのバランスを考えて厚さを選ぶことで、統一感のある寝室空間を作れるのです。
まとめ
マットレスの厚さは快適な睡眠を得るための重要な要素です。厚さが不足していると底つき感が生じ、体圧が分散されません。反対に厚すぎると取り扱いが困難になったり、ベッドフレームとの相性に問題が生じたりすることがあります。
厚さ選びの基本は体重を基準にすることです。体重40kg以下であれば7〜10cm程度、55〜70kgであれば12〜15cm程度、85kg以上であれば18cm以上が目安となります。ただし素材の密度や品質によっても必要な厚さは変わってくるでしょう。
素材別ではウレタンマットレスは10〜15cm程度、コイルマットレスは18〜25cm程度が標準的です。ファイバーマットレスは8〜10cm程度で十分なサポート力を発揮します。それぞれの素材特性を理解した上で選ぶことが大切です。
ベッドフレームとの相性も忘れてはいけません。ロフトベッドや二段ベッドでは安全性を考慮して15cm以下を選びましょう。すのこベッドでは15〜25cm程度、ローベッドでは18〜25cm程度が適切です。
最終的には実際に試し寝をして自分に合った厚さを見つけることをおすすめします。本記事で紹介した目安を参考に、快適な睡眠環境を手に入れてください。